【目指せ!スポーツ化!】全てを超えた新競技!OriHimeサッカーの軌跡!

いよいよ東京オリンピック「TOKYO2020」が迫ってきました。

分身ロボットでも何かできないかということで、業務時間外で細々とロボット作りを行なっていたところ、大変盛り上がる取り組みとなったので、その軌跡を辿ってご紹介いたします。

OriHimeサッカーとは

このサイトをご覧の方にとってはおなじみの分身ロボットOriHime。

このOriHimeをキャタピラーの上に乗せて、ブラウザのコントローラーで移動できるようにしたものが、オリタンク(OriHime+Tank)と呼ばれる状態となります。

このオリタンクを3台×2チーム用意して、2メートル四方の簡易的な囲いの中で、これまた簡易的なビニール袋で作成したボールを奪い合い、相手陣内のゴールに決めると得点となる競技です。その競技方法はまさにサッカーをなぞらえて考案されました。

名付けて「OriHimeサッカー」です。

始まりは勉強会から

初めはマイコンボードと分身ロボットOriHimeを使って学ぶための勉強会から始まりました。

2019/6/9(日)M5Stack勉強会

マイコンボードの中でも拡張性の高いM5Stackを使うことで、分身ロボットとしても移動させることができないかとして、考案されたのがオリタンクでした。

しかし、M5Stackではできることが無尽蔵にあり、センサーモジュールをどう活用すれば面白いことができるのか、可能性は広がったものの、手応えのある開発ができるのか不安でいっぱいになりました。

そこで、インターンの一人(のちの工場長)が、マイコンボードのobnizで組んでしまったと連絡がありました。

これがのちのOriHimeサッカーに繋がるとはその時は思いもよりませんでしたが、思いを同じくした有志で集まり、開発しようということで、サッカー準備委員会が発足しました。

まずは材料調達

キャタピラー、obnizを6組、所長のポケットマネーで購入。

毎週火曜日の業務後に組み上げる。

6台購入したキャタピラーよりも一回り大きなキャタピラーをキングと呼んで組み上げるも、選手としての公平性に欠けるためボツとなりました。タチコマと呼んでいた多足歩行のタンクは見ていて不安になり、お子様を怖がらせてしまうのではと、この2台はお蔵入りとなりました。

試行錯誤の連続

ボール、コート、チーム分けの方法、練習は?シュートは?など様々な観点での実験が行われました。

しかし、このエアーホッケーのようなボールは、平面的で地面に近く、OriHimeのカメラからの視認性が悪いことがわかり、お蔵入りとなります。

ボールはビニール袋にサッカーボールの模様を描き込んで雰囲気を出してみました。

コートはアクリル板で囲い、おもちゃのサッカーゴールを設置してこしらえました。

これで準備は整いました。

OriHimeサッカー実現に向けて繰り返される実験

私たちはラジコンを作った訳ではありませんでした。遠くにいる生まれてからサッカーもしたことの無いパイロットたちにいかに楽しんでもらえるか。もちろん作り手の私たちも楽しいことに取り組んでいました。

2019/7/16、鬼ごっこなどの実験を実施。

2019/8/6、複数台のOriTankで初のサッカーっぽいものをやってみた。

2019/9/10、MCジョンソンの実況でより試合らしく。

10月は分身ロボットカフェのため、サッカー活動は休止していましたが、お掃除ロボットとしてオリタンクが活躍しました。

2019/11/12、楽しさの共有ができるかの実験。

ボールが歪んでいても関係ない。ボールの行方を、ただひたすら追い続けることが楽しさに繋がる、そう信じて取り組みました。

2019/12/17、サンタさんが一足早いクリスマスプレゼントをくれました。

FC東京さんはOriHimeを早くから活用してくださり、私たちが放課後サッカーを実験しているところも見てくれていました。そしてその様子は元FC東京の石川直宏選手にも伝わり、ぜひ見学したいとのことで、一緒にサッカーをしてくれました!

そして、石川選手は自分もボールを蹴りたいということで、急遽オリタンクにログイン。

初めてOriHimeを操作するのにも関わらず、前半3分のうちに2得点もあげる大活躍!!これに火がついたOriHimeベテランパイロットたち。後半に入ると、3得点の大逆転劇を石川選手にお見舞いしました。結果は3−2、石川選手2得点の活躍なるも、試合には負けてしました。これには石川選手も「くやしー!」と声をあげ、最後は記念写真にも応じてくれました。

改めて石川選手、ご参加いただきありがとうございました!!

2019年はOriHimeサッカー実験の年にも関わらず、プロサッカー選手にも盛り上がるということのお墨付きをいただくまでに上り詰めることができました。

もちろん、実況MCのジョンソンの煽り、パイロットたちの闘志、エンジニアインターンたちのテクニカルフォローがなければ成り立ちませんでした。

ここの感謝の意を表します。

また来年にもさらなる向上を目指して、OriHimeサッカーを盛り上げていきたいと思います。来年も乞うご期待ください!